ものづくり補助金完全マニュアル!確実に補助金獲得するための3ポイント

中小企業の経営者、また個人事業主が常に頭を悩ますのが資金調達です。

資金調達には、銀行の融資、公庫の融資、助成金、補助金といろいろな方法があります。

しかし、中小企業や個人事業主は、大企業と違って使える方法が限られています。

その中で、すべての中小企業経営者や個人事業主が必ずおさえておくべき資金調達方法は、政府による補助金です。

そして、補助金の中でも「補助金の王様」と呼ばれている補助金を知っていますか?

それが、経済産業省と中小企業庁が推進する「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」、通称「ものづくり補助金」です。

ものづくり補助金が、補助金の王様と呼ばれる理由は主に下記の2つです。

  • 補助金でカバーできる守備範囲の広さ
  • 補助金額の大きさ

この記事はものづくり補助金の制度概要、そして申請の際の重要ポイントまで説明します。

この記事を読めば、ものづくり補助金のすべてがまるっと理解できます。

他にも、中小企業のITツール導入にスポットをあてたIT導入補助金があります。

IT導入補助金の説明記事は下記をごらんください。

IT導入補助金の自社採択率アップ!絶対に落ちないための虎の巻

2019.04.16

1.ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、設備投資やソフトウエア開発などを支援する補助金です。

革新的なサービス開発、試作品開発、生産プロセスの改善に必要な設備投資などが補助対象です。

名前には「ものづくり」とついていますが、製造業だけではなくサービス業でも申請が可能です。

補助金は、融資と異なり返済義務がありません

言ってみれば、国からもらえる資金です。

従来は補助金というと、大企業や大学の研究開発や試作を中心に受給されていました。

しかし、ものづくり補助金は景気対策としての側面を持つので、製造設備などにも適用でき、中小企業の資金調達のニーズに応える補助金となっています。

ものづくり補助金とはどのような制度なのでしょうか?

誰が利用できるのでしょうか?

ものづくり補助金の制度概要について掘り下げて説明します。

(1)ものづくり補助金の対象者

ものづくり補助金を受けられる要件は下記の2つです。

  • 中小企業であること(個人事業主含む)
  • 認定支援機関の支援を受けている

2つの要件をもう少し詳しく説明します。

#1.中小企業であること

中小企業かどうかは業種ごとに規定されています。

例えば、製造業・建設業・運輸業・ソフトウエア業・情報処理サービス業では資本金3億円以下、従業員数300人以下の企業が中小企業です。

そして、個人事業主でも申請可能です。

#2.認定支援機関の支援を受けている

認定支援機関とは、中小企業の経営に関わる公的支援機関として国から認定された専門家や専門機関のことです。

例えば、金融機関、税理士、公認会計士や弁護士など、全国におよそ3万2千機関(2019年4月現在)が認定支援機関として認定されています。

ものづくり補助金の申請では、この認定支援機関と連携して新規事業を行うことが前提とされています。

認定支援機関は、中小企業庁ホームページに一覧が掲載されているので、お近くの認定支援機関を確認しておきましょう。

(2)ものづくり補助金の対象となる事業

ものづくり補助金の対象となる経費は、大きく分けて、革新的な「ものづくり」、または革新的な「サービス」の事業に要する経費です。

#1.革新的なものづくり

革新的な「ものづくり」は、中小ものづくり高度化法で定められた下記の12種の技術を応用して、革新的な試作品開発や生産プロセスの改善を行う事業であることが条件です。

  1. デザイン開発
  2. 情報処理
  3. 精密加工
  4. 製造環境
  5. 接合・実装
  6. 立体造形
  7. 表面処理
  8. 機械制御
  9. 複合・新機能材料
  10. 材料製造プロセス
  11. バイオ
  12. 測定計測

#2.革新的なサービス

革新的な「サービス」は、「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示された下記の方法で行う、革新的なサービスの創出・サービス提供プロセスの改善を行う事業であることが条件です。

  1. 新規顧客層への展開
  2. 商圏の拡大
  3. 独自性・独創性の発揮
  4. ブランド力の強化
  5. 顧客満足度の向上
  6. 価値や品質の見える化
  7. 機能分化・連携
  8. IT利活用(付加価値向上につながる利活用)
  9. サービス提供プロセスの改善
  10. IT利活用(効率化につなげるための利活用)

(3)ものづくり補助金の対象となる経費と補助金額

ものづくり補助金で補助される経費の種類と補助金額(補助率)は、補助金の類型によって異なります

ものづくり補助金には、申請内容に設備投資が必須かどうかで下記の2つの類型があります。

  • 一般型:設備投資を行うことが必須。ただし、補助金額が大きい。
  • 小規模型:設備投資を行う必要はない(行なってもよい)。補助金額は小さい。

補助金対象の経費、補助金額について、それぞれの類型に分けて説明します。

#1.ものづくり補助金で補助される経費の種類

設備投資を行うことが必須とされる「一般型」では、下記の経費が対象です。

  • 機械装置費
  • 技術導入費
  • 運搬費
  • 専門家経費
  • クラウド利用費

設備投資を伴わなくても申請可能な「小規模型」では、下記の経費が対象です。

  • 機械装置費
  • 技術導入費
  • 運搬費
  • 専門家経費
  • クラウド利用費
  • 原材料費
  • 外注加工費
  • 委託費、
  • 知的財産権など関連経費

#2.ものづくり補助金の補助率と最大補助金額

「一般型」では、設備投資に関して生じた前述の経費に関して2分の1の補助率で補助されます。

補助上限額額は1,000万円です。

「小規模型」も同じく、前述の経費に関して2分の1の補助率で補助されます。

ただし、補助上限額は500万円です。

中小企業が設備投資に利用できる補助金として、かなり大きな補助金額であることが、ものづくり補助金が補助金の王様と呼ばれて、多くの企業に利用されている要因です。

#3.補助金額、補助率をアップさせる方法

一般型、小規模型ともに、設備投資のために専門家の活用がある場合は、補助上限額に上限30万円が増額されます。

また、生産性向上特別措置法に基づく、固定資産税ゼロの特例がある市町村で、平成30年12月21日以降に、先端設備等導入計画を新たに申請し認定された場合は、補助率が3分の2にアップされます。(補助上限額は変わりません)

生産性向上特別措置法に基づく、固定資産税ゼロの特例措置についてはこちらを参照してください。

加えて、都道府県が行っている経営革新計画制度の認可を受けている場合も、補助率が3分の2にアップされます。(補助上限額は変わりません)

ものづくり補助金を有利な条件で獲得することを最大の目的にして、経営革新計画を申請する中小企業の経営者も少なくありません。

経営革新計画に関しては下記に説明記事を作成しました。

経営革新計画完全マニュアル 制度概要、メリットをすべて公開

2019.04.11

さらに、小規模型だけの特例として、常時使用する従業員が20人以下の小規模事業者については補助率が3分の2にアップされます。(補助上限額は変わりません)

組合などを作って共同申請する場合は、参加するすべての事業者が従業員20人以下の小規模事業者である場合のみ、補助率アップが可能です。

(4)ものづくり補助金の公募・申請期間

平成30年度補正予算によるものづくり補助金の公募・申請期間は下記のとおりです。

受付開始(一次公募):2019年2月18日(月)

第一次(一次公募)締切:2019年2月23日(土)〔消印有効〕

第二次(一次公募)締切:2019年5月8日(水)〔消印有効〕

電子申請を利用することもできます。

電子申請の場合の応募申請期限は、2019年5月10日(金)15時です。

第二次公募があることも予想されますが、今のところ詳細は公表されていません。

(5)ものづくり補助金事業を実施する期間

平成30年度補正予算によるものづくり補助金の事業実施期間は下記のとおりです。

「一般型」の場合:交付決定~2019年12月27日(金)まで

「小規模型」の場合:交付決定~2019年11月29日(金)まで

事業計画、および発注・納入・検収・支払までのすべてがこの期間内に完了しなければなりません。

意外に多い失敗は、書類上の発注日付が交付決定前になっていて対象外になるというミスです。

自社の設備投資計画との整合性を事前に確認しておきましょう。

2.ものづくり補助金を獲得するためのポイント

返済義務がなく、しかも高額のものづくり補助金の申請は中小企業にとってメリットしかありません

ものづくり補助金の申請プロセスの大きな特徴は、すべて紙(または電子ファイル)の申請様式の提出書類だけで審査が行われるという点です。(まれに、必要に応じてヒアリングが行われる場合もあります。)

公庫や金融機関の融資の際のように、最後は面談で経営者の熱意を直接示して融資獲得を目指すという戦略を採れません。

ですから、すべての熱意や意気込みを書類上で示す必要があります。

また、申請する地域によって審査基準が少しずつ異なるという話もよく聞きます。

いくつか、ものづくり補助金を獲得するためのポイントを説明します。

(1)革新的事業とは?

自社での新規事業であるだけでは「革新的」ではありません。

ものづくり補助金の公募要領には、「革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資など」でなければならないと、はっきり書かれています。

また、「他の中小企業・小規模事業者から同一もしくは極めて類似した内容の応募申請があった場合も採択しない」こともはっきりと書かれています。

革新的であるためには、他社でも一般的ではない新サービスや新生産方式が求められます。

と言っても、あくまでも「一般的ではない」ということが問われていますから、誰もまだ手がけていないような前人未踏の新規事業である必要はありません。

あくまで、一般的でなければいいのです。

少なくとも、同一商圏内で類似した商品の販売やサービスがない事業が、革新性があるとみなされる場合が多いです。

(2)課題設定と効果達成度の設定

ものづくり補助金申請の際に提出する事業計画書を作る際の重要ワードは「課題」と「達成度」です。

「課題」と「達成度」について深掘りして説明します。

#1.課題設定はとても重要

ものづくり補助金の公募要領には、「課題が明確になっているとともに、補助事業の目標に対する達成度の考え方を明確に設定して」いなければならないと説明されています。

申請の際に、課題の設定を取り違えないように留意しましょう。

経営者の本音としては、機械装置を安く買いたいので補助金が欲しい、というのが第一だと思います。

しかし、ものづくり補助金の申請では、その機械装置を購入したい理由を、現状の課題と結びつけて設定する必要があります。

例えば、「取引先から、〇〇の金型を、もっと軽量に、もっと高い精度で加工できないか?」と言われているとすれば、それはすばらしい課題のタネです。

課題を適切に設定しておけば、解決策として「これこれの新設備が必要となる」と補助金申請につなげやすくなります。

#2.自社の課題とその年のキーワードを結びつける

そして、自社の課題と、その年のものづくり補助金の重要ワードを結びつけることができれば鬼に金棒です。

政府の方針で、毎年ものづくり補助金の審査における重点支援分野は少しずつ変わると言われています。

言ってみれば流行りすたりがあるわけです。

その動向を、認定支援機関と相談して把握し、自社の課題と結びつけましょう。

例えば、最近のものづくり補助金における重要ワードは、「生産性向上」、「ロボット」、「IoT」、「AI」などと言われています。

#3.課題が決まれば達成度も見えてくる

達成度とは、課題をどの程度解決できたかということです。

なぜなら、課題が明確に設定できれば、「達成度」もおのずと明らかになってくるからです。

課題解決を達成した物差しを明確にして初めて、補助金を発給する側も成功だったか失敗だったかを判断することができます。

達成度は可能な限り数値による指標を設定できるようにしましょう。

例えば、生産性向上の課題に対しては、下記のような指標が一般的です。

  • 作業工数(人月など)の短縮
  • 平均生産個数の向上
  • 平均リードタイムの向上

この、達成度の設定を考慮しながら、逆算で課題を設定することも重要です。

達成度を数値で計測しにくい、達成度の計測にあまりにも長い時間がかかる、または達成度の計測自体に膨大なコストがかかる、と言った課題は、ものづくり補助金には向いていない課題といえます。

(3)信頼できる認定支援機関にお願い

単に申請書類を機械的に作成するだけの認定支援機関ではなく、ものづくり補助金を含めた補助金行政に詳しい認定支援機関を選びましょう

ものづくり補助金の公募要領にも、「認定支援機関の全面バックアップを得」ていなければならないと書かれています。

例えば、ものづくり補助金は、補助金の入金後も5年間の報告義務があります。

いい加減な認定支援機関ではその報告義務をしていないこともあるようです。

また、平成30年度補正予算での公募要領から、申請書類は「15ページ以内で作成」すること、フォントは「10.5ポイントで作成」、「法人番号の記載なしは不採択」、「添付書類の変更」など、以前より細かく変更されたポイントが多くあります。

書類がすべてのものづくり補助金申請では、正しい申請様式で申請するようにアシストしてくれる認定支援機関を選ぶことはたいへん重要です。

加えて、政府の方針で、毎年ものづくり補助金の審査における重点支援分野は、少しずつ変わると言われています。

それらの毎年の流行り動向をしっかり把握しているのが優秀な認定支援機関です。

信頼できる認定支援機関にお願いすることが、ものづくり補助金を獲得するため重要になります。

3.まとめ

ものづくり補助金の制度概要から、申請の際のポイントまで網羅して説明してきました。

補助金の王様とも呼ばれるだけあって、意外に幅広い分野で活用できますし、補助金額も最大1,000万円と大きいのが魅力です。

経営革新計画と結びつければ、補助率をアップさせることができますし、小規模事業者であっても補助率をアップできるので、中小企業の経営者であれば必ずおさえておきたい補助金です。

毎年少しずつ制度はアップデートされますが、いまのところ制度がなくなることはなさそうですのでこの機会にぜひ一度検討してみてください。

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