「マッサージ店開業に向けて、最初に何すれば良いの?」
「リラクゼーションサロンを開業してもお客さんは来てくれるの?」
「どうやって広告すれば効果的なの?」

株式会社矢野経済研究所による国内リラクゼーション市場調査によると、マッサージを含むリラクゼーション市場は、低料金(3,000円/60分間目安)サービスを提供するチェーン系の新規出店と、疲労回復や癒しを求めるニーズの掘り起こしで拡大傾向です。

2018年の国内リラクゼーション市場規模(事業者売上高ベース)は、前年比104.1%の1,196億円となっています。

店舗数ではコンビニエンスストアを抜き去るなか、マッサージ店開業を考えている方も多くおられます。

しかし、激しい競争の中で集客の悩みを抱えている方は多くおられるのではないでしょうか。

実は、正しい集客の方法さえつかんでしまえば、たとえ短い営業時間であっても高単価のメニューでしっかり収益を出せるマッサージ店になれます。

本記事ではマッサージ店開業の手続きから、鉄板の集客方法組み合わせに焦点を当てて解説します。

低コストで効果迅速の集客方法を紹介しますので、今すぐにでも始めてみてください。

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1.マッサージ店の起業で必要なことは?

国家資格である「あん摩マッサージ指圧師」を受験するには、厚生労働省と文部科学省指定の専門学校や大学へ3年以上通い、必要単位を取得することが必要です。

「あん摩マッサージ指圧師」の施術であれば、医師の同意書があれば医療保険も適用されることは大きな魅力です。

医療系業務で開業する際は、開院場所が所定の構造設備基準を満たしている必要があります。

(1)マッサージ院の構造設備基準

マッサージ院で定められている構造設備基準の一般例は以下の1〜5となり、基準を満たしていればマンションや個人宅での開業も可能です。

  1. 6.6平米以上の専用の施術室を有すること。
  2. 3.3平米以上の待合室を有すること。
  3. 施術室は、室面積の1/7以上に相当する部分を外気に開放し得ること。
    ※ただし、これに代わるべき適当な換気装置があるときはこの限りではない。
  4. 施術に用いる器具や手指等の消毒設備を有すること。
  5. 常に清潔を保つ、採光、照明及び換気を充分にするといった衛生上必要な措置を講ずること。

構造設備基準の運用は各市区町村によって異なる場合があるため、事前の確認が必要です。

(2)一般のリフレクソロジーサロンの方が手軽に開業可能?!

最近「あん摩マッサージ指圧師」がいない一般のマッサージ店やリフレクソロジーサロンの起業が急増しています。

一般のマッサージ店については、公的な資格を取得する必要はありません。

多くの方は民間の資格講習や専門学校で、基本的な技術を学びます。

医療施設にあたりませんので、あん摩マッサージのような設備基準などの関連法規もありません。

開業の際に行政の許認可は必要ありません。

ただし、一般のマッサージ店やリフレクソロジーサロンでは医療行為に類する施術はできませんので、医療保険の適用は不可能です。

(3)その他の一般的なリラクゼーション開業手続き

一般的な開業手続きは以下の表を参考にしてください。

区分 手続き 関係官公庁
個人 開業届と青色申告 税務署
法人 健康保険・厚生年金関連 社会保険事務所
法人 雇用保険関連 公共職業安定所
法人 労災保険関連 労働基準監督署
法人 税金(所得税・消費税) 税務署

(4)マッサージ店開業における顧客管理の重要性について

マッサージ店に重要なことは顧客管理といえます。

なぜなら顧客管理をすることで、お客様の満足度向上や集客にもつながるからです。

そもそもマッサージ店でいう顧客管理とは来店してくれたお客様の情報を管理することです。

例えば、名前・年齢・職業・来店理由・悩みが該当します。

このような顧客の情報をリスト化して蓄積することが顧客管理です。

施術を受けるにあたり会員になることを条件とし、情報の提供を必須としているお店もあります。

マッサージ店はその施術の性質上、施術前にカウンセリングを行う場合がほとんどです。

なので、ここで得た情報を蓄積することで、次の来店時にスムーズに治療に取り組むことができ、顧客の満足度の向上にも寄与できます。

顧客の心理的負担にならず、店舗側としても管理に不要な手間が生じないよう、聞き取りして保管する情報の項目を慎重に決定しましょう。

そして、情報を保管する方法、保管する期間をきちんと定め、顧客にも明示して安心感を与えることが重要です。

個人情報を扱いますから、その取り扱いには十分注意しなければなりません。

2.マッサージ店の開業資金

以下の表が、店舗をテナントしてマッサージ店を開業する際の資金参考モデルです。

額は個別のケースによって大きく異なります。

項目 初期投資額
お店の貸借料(保証金、敷金) 約80万
お店の内外装工事費、空調費 約300万
什器・備品等 約150万
開業前賃貸料・水道光熱費 約20万
合計 約550万円
*地域や個別ケースによって大きく異なります

(1)開業資金調達に利用できる補助金・融資

鍼灸院の開業に必要なものを購入する資金の調達には、政府系金融機関である日本政策金融公庫で、無担保・無保証・連帯保証人・スピード融資で融資を受けられる新創業融資の利用を検討できるでしょう。

以下の記事で新創業融資について説明しています。

「新創業融資が初めてでもわかる3つの裏技と審査通過3ポイント解説」

加えて、新規事業として開業を検討中であれば、返済義務のない小規模事業者持続化補助金を活用できるかもしれません。

以下の記事で小規模事業者持続化補助金について説明しています。

「小規模事業者持続化補助金の採択率を上げる申請書の書き方5ポイント:不況に負けない!」

3.マッサージ店におすすめのビジネスモデル

マッサージ店の運営形態は主に以下の3種類が挙げられ、それぞれメリット・デメリット・集客方法などが異なります。

  • 出張型
  • 自宅型
  • 店舗型

以下の表に特徴をまとめましたので、自分に合った運営形態を確認しましょう。

メリット デメリット 集客の困難度 おすすめの集客方法
出張型
  • 初期投資が低い
  • 拘束時間が長いので施術単価が高い
  • 周知が難しいので集客が困難
  • 女性の場合、危機管理が必要
  • 不慣れな環境で施術する必要がある
高い
  • 口コミ、紹介
  • Facebook
  • チラシポスティング
  • 業種特化型ポータルサイト
自宅型
  • 敷金・礼金や家賃といった物件取得費がかからない
  • 通勤時間がない
  • 自分や家族の都合を優先して働きやすい
  • 自宅の改造が必要になる場合が多い
  • セキュリティーの面から宣伝を行えない場合がある
中程度
  • 口コミ、紹介
  • インスタグラム
  • Facebook
  • チラシポスティング
  • 業種特化型ポータルサイト
店舗型
  • 宣伝がしやすい
  • 顧客への安心感が高い
  • 初期投資が高い
  • 毎月の家賃がかかる
低い
  • 口コミ、紹介
  • インスタグラム
  • Facebook
  • チラシポスティング
  • Googleビジネスプロフィール(旧:Google マイビジネス)
  • 業種特化型ポータルサイト

4.マッサージ店におすすめの集客方法6選

「集客は足し算ではなく掛け算」といわれますから、組み合わせ自体で何倍、何十倍にもなるのが集客力です。

以下で、リラクゼーション・マッサージ店におすすめできる集客方法をご紹介します。

  1. 口コミ、紹介は最強の集客方法
  2. インスタグラム、Facebookで情報発信の量を増やす
  3. チラシポスティングで効率よく集客
  4. ジオターゲティング広告で新規顧客を掘り起こす
  5. Googleビジネスプロフィール(旧:Google マイビジネス)はマッサージ店で集客実績あり
  6. マッサージ業界に強いポータルサイト

それぞれ説明します。

(1)口コミ、紹介は最強の集客方法

一度来店してもらったお客様へ、口コミを促すチケットを発行することで、その家族やコミュニティで口コミや紹介をしてもらうことができます。

もちろん集客につなげるためには、まずは良い評判を与える必要があり、以下のようなことが良い評判の対象となるでしょう。

  • 真摯な接客
  • 丁寧な施術
  • サービスが独自である
  • サービスに対して良心的な価格

お店がどんな評判を作りたいか(お店のイメージ)をあらかじめ考慮して、全従業員でシミュレーションしておけば、いざ開業して集客する際に良い評判を得るためのアクションをスムーズに行えるでしょう。

また、集客は基本的にお店側が労力をかけて行いますが、口コミや紹介は異なります。

口コミや紹介のメリットは、お客様が勝手にやってくれるところです。

一般的に、人はお店からの宣伝的な集客よりも、周りの身近な人からの意見を信頼する傾向にあります。

そのため、マッサージ店の事業初期の段階において、口コミや紹介は最も重要な集客手段といっても過言ではありません。

#1.口コミ・紹介を促すチケットの活用例

紹介をしてもらうための事例としては、来店してくれたお客様に口コミや紹介を促すチケットを発券することです。

例えば、以下のようなチケットです。

「次回お友達と来店してくれた方には料金10%OFF」

「お友達にお店を紹介してくれて新規来客につながった場合に、両方に10分施術延長」

このようなチケット制度により、お客様側にもメリットを与えながら、お店としても新規顧客の獲得につなげられます。

(2)インスタグラム・Facebookで情報発信の量を増やす

Instagram(インスタグラム)やFacebook(フェイスブック)といったSNSは、無料で使えるので導入しやすく、お店の雰囲気が分かる画像を発信できるので集客効果を期待できます。

最近では店舗の情報発信のためのホームページを作成せずに、その役割をSNSで代用するお店も多くあるようです。

SNSは、多くの人が利用しており、かつ美容や健康に関わりが深いマッサージ店は、SNSとの相性も良いといえます。

SNSは自分の情報を発信するメディアなので、高い頻度で画像や位置情報をスピーディに情報発信できるからです。

インスタグラムやFacebookのアカウントを開設して具体的にやるべきことは以下です。

#1.フォロワーを集める

まずはフォロワーを集める必要があります。

お店にSNSのアカウントを記載したポスターを貼ったり、来店してくれたお客様にフォローしてもらうよう案内するのも良いでしょう。

#2.発信内容

SNSのメリットは前述した通り、高い頻度で情報発信できるところにあります。

お店のリアルタイムな情報(キャンペーンや営業時間の案内など)や、見込み顧客が見ることも考慮して、お店の外観や施術室の雰囲気が見える画像を発信すると来店につながります。

インスタグラム・Facebookの始め方・活用方法についてはこちらの記事でわかりやすく説明していますのでご覧ください。

「インスタグラム集客始め方・フォロワー増やす13のコツ・ツール活用極意解説」

「Facebookの使い方をマスターして最強集客ツールで集客力を!」

(3)チラシポスティングで効率よく集客

チラシポスティングは、お店の近くの商圏にターゲットを絞れば、集客に直接的につながります

チラシの作成や配布の手間などの労力は使いますが、事業初期の集客で積極的に行うべき手法です。

ポスティングの方法は、経営者や従業員が地道に家を回ってポストにチラシを入れることもできます。

ポスティングはお店の近くの商圏に絞れることや、多くの方に届けられやすいため、効果としては非常に高いといえるでしょう。

チラシのデザインからポスティングまでをウェブ上でワンストップで完結してくれるラクスルというサービスも活用できるかもしれません。

(4)位置情報広告でサロンの潜在顧客を絞り込む

ジオターゲティング広告とも言われる位置情報広告は、スマートフォンから取得したGPS・Bluetooth・Wi-Fi等の位置情報データをもとに受け手を絞って配信される広告です。

商圏を絞れる集客方法なので、マッサージ院でも威力を発揮するでしょう。

行動履歴をもとに特定のエリアに訪れたことがあるターゲットに、ピンポイントで広告を打つことができます。

例えば、以下のようなターゲティングが可能です。

  • ライバルのマッサージ院を訪れたことのある人
  • 最寄り駅を頻繁に利用する人
  • 自院から半径5kmに居住する人

ジオターゲティング広告は新店舗の認知促進や、潜在層の掘り起こしに効果的な広告手法です。

ジオターゲティング広告(位置情報広告)の仕組み、メリット・デメリット、主なプラットフォームについての記事で説明しています。

(5)マッサージ店とGoogleビジネスプロフィール(旧:Google マイビジネス)は相性よい


Googleビジネスプロフィール(旧:Google マイビジネス)は、Google検索の結果やGoogleマップに、上記のようにビジネス情報を表示できるツールです。

Google検索で「エリア名+業種名」で検索すると、Googleマップとともに上部に表示されます。

見込み顧客がお店を探す際に「エリア名+業種名」でGoogle検索する場合は、実際に来店するモチベーションが高いといわれています。

また、GoogleMAPを使ってエリア内のマッサージ店を検索する見込み顧客も、いますぐマッサージを受けたい方が多いです。

Googleマップにはポータルサイトのようなレビュー機能もあり、無料で利用できるため、コストを気にせずに集客へつなげることが可能です。

(6)エキテン・ホットペーパービューティなどの業種特化型ポータルサイト

エキテンホットペッパービューティはマッサージ業界に強い業界特化型のポータルサイトです。

地域ごとに多くのお店の情報が掲載されているため、利用する見込み顧客も非常に多くいます。

上記サービスのユーザーは20〜40代の女性が多く、リラクゼーションは特に強いカテゴリです。

一部ポータルサイトは掲載料がかかる点と、掲載文章量や掲載写真数に限りがあって個性を出しづらいというデメリットがあります。

しかし、高い集客効果のあるレビューを集められる可能性は、他の集客方法にはないメリットです。

5.マッサージ店の顧客層が見えれば一段上の集客ができる

マッサージ業界は一昔前までは、お年寄りの体の不調を整える場所としてのイメージがあったかもしれません。

しかし近年は、マッサージ店の顧客層が大きく変わってきています。

(1)マッサージ店の主な顧客層

近年は、格安リラクゼーションの誕生やさまざまなコンセプトの店舗が出てきたこともあり、マッサージ店の顧客層は若い男女まで幅広くなっています。

もちろん顧客層は各店舗の特徴によっても大きく異なりますが、一般的には30~40代女性が著しく増加中です。

また、スマートフォンの長時間使用が原因となる、首や肩の疲労やコリを発症する若年層のマッサージ店利用も増えています。

顧客層が拡大しているので、顧客の獲得のためにすべてのターゲット層にアプローチをしたくなるかもしれません。

しかし、注意すべきはターゲット層の広がりに引きずられすぎないことです。

マッサージ店が実際に狙うことのできるターゲットは、施術者の得意技術に大きく依存するからです。

例えば、施術者が子育て世代の主婦の肩こり治療が得意であれば、店舗の立地も住宅エリアの近くにする方が効果的です。

また、治療院の内装も、主婦が好きな雰囲気にすべきですし、価格帯・営業時間・割引サービスも主婦の生活習慣に応じて変わってきます。

#1.ペルソナの設定で集客効果アップ

より高い集客効果を得るには、まず「自身の施術がどのように有効(得意)なのか」を見極め、その層にあった立地、内装、価格帯、割引制度、営業時間にすることが重要です。

その際に、自分のターゲット顧客の具体的な年齢や性別などの基本情報、そして、行動パターンを細かく設定します。

その架空の人物を「ペルソナ」といいます。

ペルソナの設定例としては、以下のような要素があります。

年齢 30歳
性別 女性
職業 主婦(パート勤務)
家族構成
幼稚園の息子が1人
世帯年収 450万円
住宅 持ち家(支払は両親の援助+ローン)
性格
  • 誰とでも明るく接する
  • 母性が高く慈愛に満ちている
  • 保守性が高く、一見ほんわかママだが優柔不断なところもある
言動・行動
  • 平日週1度はママ友といつものカフェでランチ
  • パートは雑貨屋の接客で平日3日
  • 買い物はパート休みの日15時頃に自宅近くの大型スーパーで
趣味
  • お菓子作り
  • 最近家族とともに週末プールに通い始めた

どのような悩みを抱えて、どのような行動パターンで解決するのかはペルソナによって異なるため、詳細な設定が有効です。

まず、ペルソナに近い見込み顧客が大勢いるエリアに出店する必要があります。

そして、自院の強みポイントをペルソナに合致した形で訴求し、「悩みを改善する最適な方法がこのマッサージ店だ」と見込み顧客を誘導することが重要です。

6.集客に求められるのは集客効果の可視化

マッサージ店の顧客層を把握したうえで大切なのは、アンケートフォームなどによって、集客方法の効果を可視化(見える化)する仕組みです。

せっかく費用をかけて宣伝して集客したとしても、ターゲットの顧客層にどれくらい集客効果があったか測らなければ、次回以降の集客作業につなげることができません。

来店してくれたお客様の属性や来店の動機などを知ることで、その集客方法を改善したり、まったく別の方法を取るかの判断も容易です。

例えば、Facebookを開設して定期的に情報発信をするとします。

お得なキャンペーンのお知らせなどで集客をしますが、来店してくれたお客様の来店に至った経路がわからなければ、どの集客がきっかけになったか分かる術はありません。

しかし、アンケートをとることで改善できるでしょう。

特にFacebookのようなSNSによる情報発信は、直接的な効果が分かりづらく、発信するモチベーションが続かないことも多々あります。

顧客の負担にならない形でアンケートを取得することで、Facebookが来店動機となったと分かれば、攻めの集客施策ができますし、発信のやりがいも出て来るでしょう。

集客効果をはっきりと測定できる情報を、アンケートとして取得してみてください。

まとめ

マッサージ業界は多種多様なお店があり、市場規模も拡大しています。

その中で、集客の重要性は非常に高くなり、目的を持って日々改善を続けていくことが大切です。

また、業界のIT化も進んでおり、SNSやホームページを中心とした集客の重要性も増しています。

特に集客において重視することを以下にまとめます。

  • 集客は掛け算!集客方法の「組み合わせ」を間違えない
  • 集客効果は必ず「見える化」できる仕組みをつくる

経営者自身が上記をしっかり把握していれば、外部に委託できる部分は、専門家に任せてしまえば経営効率がアップします。

外部の専門家の助けを借りることで、はるかに速く、安く、効率的に集客を安定化させられ、最重要である自然な集客(口コミや紹介)につなげることが可能となります。

そうすれば、すべての事業経営者にとって、集客は苦痛なルーティン作業ではなく、楽しみなプロセスに変わるでしょう!

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