「学習塾を開業したけれど、問い合わせがこない」

「新聞折込チラシを作って配布したのに、広告の効果がわからない…。」

「生徒と向き合うことよりも、集客に手一杯」

需要が増えているはずの学習塾で、集客に苦しむ塾が多くなっています。

不況による将来不安から、子どもの教育費や自己投資にお金をかける世帯が右肩上がりです。

最新の文部科学省「子供の学習費調査」によると、学習塾にかける年間平均支出は高等学校(全日制)で公立約30万2千円、私立約39万4千円となりました。

教育熱の高まりを受けて、学習塾の需要が年々増加する一方で、上記のように集客に苦しむ学習塾があることも事実です。

しかし実は、学習塾で生徒をあつめるカギは「顧客に合わせた集客方法」にあります。

開業する学習塾の顧客に合わせた集客方法を組み合わせて実施することで、切れることなく効率よく生徒を集め続けることができます。

この記事を読めば、学習塾の開業・集客に必要な以下のことがすべてわかります。

それぞれ説明していきます。

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1.学習塾の起業で必要なことは?

学習塾開業については、関連法規はなく、特別な資格や行政の許認可は必要ありません。

学習塾の一般的な開業手続きは以下の表を参考にしてください。

区分 手続き 関係官公庁
個人 開業届と青色申告 税務署
法人 健康保険・厚生年金関連 社会保険事務所
法人 雇用保険関連 公共職業安定所
法人 労災保険関連 労働基準監督署
法人 税金 税務署

(1)学習塾経営が成功する集客戦略とは?

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学習塾の集客を成功させるためには、学習塾のコンセプトが大切です。

学習塾の商圏は半径3キロ~10キロと比較的狭く、顧客の生活圏とほぼ重なるため、学習塾の場合、人口の多い都市圏ほど有利です。

しかし、大都市圏ほど有名学習塾も多く、競合の学習塾といかに差別化していくかが重要になります。

大手フランチャイズの学習塾では集客実績のあるサポートが期待できる場合もありますが、個人で開業する場合はそれがありません。

新規参入する学習塾ほど、学習塾のコンセプトや競合との差別化を意識した集客戦略を考えましょう。

コンセプトを作るためには、まず開業する学習塾の特徴を知り、強みを考えることが大切です。

(2)学習塾の開業・集客コンセプトシート

以下の学習塾の開業・集客コンセプトシートを参考に、学習塾の顧客の年齢層、商圏、コンセプトを整理してみましょう。

対象年齢 幼稚園・小学校・中学校・高校・社会人
学習目的 進学・補習・自己啓発・その他(   )
学習塾の人数規模    人程度(講師1人で1回に  人を教える)
学習形式 個人指導・少人数指導・講義形式
経営形態 個人塾・フランチャイズ
商圏にある学校
(社会人対象以外)
第1候補:           (生徒数:  人)
第2候補:           (生徒数:  人)
商圏にある住宅地 (住民数:  人)
(住民数:  人)
学習塾までの交通手段 徒歩・自転車・電車・自動車・その他(   )
学習塾のコンセプト (例)学力不振の中学生の内申点をあげる補習塾

2.学習塾の開業資金モデル

以下の表は所有している空き部屋を転用する場合の、学習塾の開業資金の参考モデルです。

額は立地、フランチャイズ、生徒数など個別のケースによって大きく異なります。

項目 初期投資額
事務所の内装工事費 約150万
什器・備品等 約20万
講師募集費 約15万
印刷・DM等販促費 約5万
開業前人件費 約20万
合計 約210万
*地域や個別ケースによって大きく異なります

立地の良い空き部屋がすでにあれば、比較的短い準備期間で、少ない開業資金でも学習塾を始めることができます。

学習塾の開業資金調達に利用できる補助金・融資

学習塾の開業資金調達に利用できる補助金・融資を積極的に活用しましょう。

開業に必要なものを購入する資金の調達には、日本政策金融公庫の新創業融資を利用できる可能性があります。

新創業融資は、政府系金融機関である日本政策金融公庫で、無担保・無保証・連帯保証人・スピード融資で融資を受けられる有利な融資制度です。

以下の記事で新創業融資について説明しています。

「新創業融資が初めてでもわかる3つの裏技と審査通過3ポイント解説」

加えて、新規事業として開業を検討中であれば、返済義務のない小規模事業者持続化補助金を活用できるかもしれません。

以下の記事で小規模事業者持続化補助金について説明しています。

「小規模事業者持続化補助金の採択率を上げる申請書の書き方5ポイント:不況に負けない!」

3.学習塾の代表的なおすすめ運営形態

学習塾と大きくひとくくりにしても、運営形態は様々ですが、大きくは以下の2つの形態に分かれます。

  •  個人経営
  • フランチャイズ経営

それぞれの運営形態によるメリット、デメリット、集客について以下の表で説明します。

メリット デメリット 集客の困難度 おすすめの集客方法
個人経営
  • コンセプトを絞り込み、顧客のニーズにきめ細かく対応できる
  • 自宅の一室など、小規模からはじめられる
  • 認知度が低いため、生徒の集客・アルバイト講師の募集が難しい
  • 他の学習塾との差別化戦略が立てにくい
高い
  • 口コミ、紹介
  • SNS
  • 新聞チラシ
  • ホームページ
フランチャイズ経営 FCの進学実績やネームバリューを利用できる
  • 加盟金やFCロイヤリティなどの資金がある程度必要
  • 経営の自由度が低く独自色が出しにくい
低い
  • 口コミ、紹介
  • SNS

4.学習塾におすすめの集客方法6選

学習塾の集客を考えるときは、学習形態、顧客ターゲット、学習内容をかけ合わせて、集客方法を検討しましょう。

「集客は足し算ではなく掛け算」と言われますから、組み合わせ自体で集客効果は何倍、何十倍にもなります。

学習塾には以下の集客方法の組み合わせがおすすめです。

  1. 新聞折込チラシは高校生対象の集客に効果的
  2. 最重要!口コミ・紹介は学習塾の集客を左右
  3. ブログやホームページは学習塾の”顔”
  4. ジオターゲティング広告で商圏内のユーザーを掘り起こす
  5. SNS集客を組み合わせると効果的
  6. チラシポスティングは区域選択が重要

それぞれの集客方法について説明します。

(1)新聞折り込みチラシは高校生対象の集客に効果的

新聞折り込みチラシは、配布する地域と時期を注意深く選ぶことで、効果的に地域の顧客にアプローチできる強力な集客ツールになります。

新聞は全世帯の70.4%が購読する巨大メディアです。

社会的信用の高い新聞を利用する新聞折り込みチラシは、テレビCMやSNS広告に比べて、「地域や地元の情報が多い」、「ゆったりと広告を見開きできる」と評価されています。

「商圏が比較的狭く地域密着型」で「信頼関係が重要」な学習塾事業と、新聞折り込みチラシの相性はぴったりです。

新聞を定期購読する世代の平均年齢は56.8歳で、 この世代は大学受験を控えた高校生の親世代とも重なります。

そのため、新聞折り込みチラシは、大学受験や高校生を対象にした学習塾であれば、ぜひ検討したい集客方法のひとつです。

また、新聞の購読率は年齢が上がるほど高くなりますので、社会人(特に高齢者)を対象にした学習塾にも効果的でしょう。

#1.新聞折り込みチラシの集客は配布地域と配布時期が重要

新聞折り込みチラシで集客する場合は、配布地域と配布時期を注意深く選ぶことが重要です。

幼稚園生と若い夫婦が住む新興住宅地に、大学受験を専門とする学習塾のチラシを配布しても、効果は見込めません。

また、学生を対象とした学習塾は、季節により需要に波があります。

夏期講習などの繁忙期直前に折り込むことも一つの方法ですが、受験に対応する個人塾の場合、大手学習塾の広告に埋もれてしまう場合があります。

あえて、タイミングをずらして、夏休みが終わったあとに「夏期講習で伸び悩んだ」、「やっと部活を引退した」顧客をターゲットにするのも戦略のひとつです。

新聞折り込みチラシで集客するためには、ある程度の印刷費や人件費が必要です。

折り込みチラシを集客効果につなげるためにも、経営者がしっかり配布時期とエリアをコントロールしましょう。

チラシのデザインから新聞折り込みまでをウェブ上でワンストップで完結してくれるラクスルというサービスもあります。

(2)最重要!口コミ・紹介は学習塾の集客を左右する

良質な紹介キャンペーンを用いて口コミ・紹介を加速することは、学習塾の集客を成功させるために最も重要です。

少子化の昨今、子どもの一生を左右する教育は、どの家庭にとっても大きな関心事になっています。

ママ会や保護者会で盛んにおすすめの塾の情報交換がされています。

学習塾の評判には、講師の人柄、学習内容、子どもの満足度、何よりも進学実績が影響します。

アンケートなどで顧客の求めるニーズに答えながら、実績を重ねていきましょう。

また、新しく学習塾が開業する際は、必ず近所の近隣店舗にあいさつ回りを行いましょう。

見込み顧客に思えない地域の店主が、自分の孫やお客さんに学習塾をおすすめしてくれる場合もあります。

特に地方ほど口コミや紹介の影響力は強いため、顧客以外からの評判にも気を配りましょう。

#1.紹介キャンペーンで口コミ効果を最大化

口コミの効果を最大化するための紹介キャンペーンも同時に行いましょう。

よい学習塾であるほど、「仲のいい友達と同じ学習塾に通いたい」と思う生徒は増えるでしょう。

紹介キャンペーンを促進するために、紹介した生徒と紹介された生徒双方に特典をつけることができます。

また、無料授業や学習相談会を定期的に開いて、見込み顧客にアプローチする設定を作る工夫をしましょう。

(3)ホームページで学習塾のコンセプトを伝える

ブログやホームページは今やサービス業の名刺代わりであり、それは学習塾も例外ではありません。

ホームページやブログの特長はSNSよりも多くの情報を顧客に届けられることです。

また、安定的に運営できれば、チラシのポスティングよりも継続的な集客をもたらすでしょう。

しっかりとしたブログやホームページを持っているかどうかは、学習塾の信用にかかわります。

今の見込み顧客のほとんどが、問い合わせをする前に学習塾を調べる手段はインターネットです。

ホームページを見て、学習塾の雰囲気や評判、費用、そして、学習塾のコンセプトが自分にあうかどうかを見極めます。

集客につながるホームページを作るためには、 「学習塾のコンセプトがしっかりと伝わるか」、見込み顧客の知りたいことに答えた「問い合わせしたくなるサイトになっているか」が重要です。

学習塾のホームページやブログを作成する際は、学習塾の雰囲気が伝わる写真を盛り込み、進学実績などの具体的な数字で顧客に訴求していきましょう。

口コミや紹介キャンペーンと組み合わせたページを作成することも効果的です。

#1.ホームページの制作に活用できる補助金

ホームページの制作には、返済義務のないIT導入補助金を活用できる可能性があります。

IT導入補助金の補助率は2分の1で、補助下限額は40万円、上限額は450万円です。

ただし、学習塾側が一方的に情報を発信するだけのホームページは補助金の対象とはなりません。

ユーザー側からも入力することができるホームページの作成が、IT導入補助金の対象になります。

例えば、無料体験授業の出席予約や、授業の出欠確認をホームページ上で行えるようなシステムであれば対象です。

IT導入補助金についての詳細は下記の記事を参考にしてください。

「IT導入補助金申請の採択率アップ!ホームページ制作も対象?!」

(4)位置情報広告で塾の潜在顧客を絞り込む

ジオターゲティング広告とも言われる位置情報広告は、スマートフォンから取得したGPS・Bluetooth・Wi-Fi等の位置情報データをもとに受け手を絞って配信される広告です。

商圏内に絞れる集客方法なので、学習塾でも威力を発揮するでしょう。

行動履歴をもとに特定のエリアに訪れたことがあるターゲットに、ピンポイントで広告を打つことができます。

例えば、以下のようなターゲティングが可能です。

  • ライバルの学習塾を訪れたことのある人
  • 最寄り学校を頻繁に訪れる人
  • 自塾から半径5kmに居住する人

ジオターゲティング広告は新店舗の認知促進や、潜在層の掘り起こしに効果的な広告手法です。

ジオターゲティング広告(位置情報広告)の仕組み、メリット・デメリット、主なプラットフォームについての記事で説明しています。

(5)SNS

SNSは、ブログやホームページと組み合わせると集客力を発揮する集客方法です。

例えば、生徒や保護者に学習塾のブログをフォローしてもらう、無料授業の受講生に感想をSNSに投稿してもらうなど、他の集客方法との組み合わせで行うとより効果的になります。

SNSを集客に利用する際は、こちらが投稿する時間や投稿しない内容、個人情報の取扱いなど、運用ルールを事前に塾内で決めましょう。

(6)チラシポスティング

チラシポスティングは、新聞を購読していない顧客にもアプローチできます。

通学区域が狭い低学年を対象にした学習塾ほど効果的です。

また、チラシをポスティングする際は、新聞折り込みチラシ同様、配布地域を戦略的に選びましょう。

チラシのデザインからチラシポスティングまでをウェブ上でワンストップで完結してくれるラクスルというサービスもあります。

5.学習塾の顧客層が見えれば一段上の集客ができる

以前の学習塾の主な顧客層は、中学生・高校生というのが相場でした。

しかし近年では、学習塾へのニーズが増え、見込み顧客の年齢層は以前より広範囲です。

(1)学習塾の主な顧客層の変化

現在の学習塾における顧客の年齢層は、メインの学生だけでなく、就学前(幼稚園)・小学校・中学校・高校生・社会人の大きく5つに分けられます。

また、学習内容からも、進学目的・補習目的・自己啓発目的・実生活向上目的・趣味目的と幅広い傾向です。

確かに、少子高齢化により子どもの数は減少しています。

しかし、文部科学省『子ども学習費調査』によれば、一人あたりの教育費用平均額も高価格化しており、この傾向は公立・私立を問いません。

全国展開している有名学習塾のように、小学校から高校生まで幅広い世代をターゲットにし、多様な学力をもつ生徒に対応する総合学習塾もあります。

一方、小学校受験や中学受験など目的を特化してターゲットを絞った塾も少なくありません。

近年では、就学前(幼稚園)学習塾へのニーズも増え、その年齢層は広範囲になり、ニーズも多様化しています。

社会人のために、プレゼン能力を鍛える自己啓発系の塾や、高齢者にスマートフォンの使用法を教える塾なども増加中です。

(2)学習塾の集客戦略を練る

「集客の戦略があるかどうか」、「集客効果を正しく見極め、必要な集客方法を組み合わせて、実施できているか」が、学習塾経営の明暗をわけるでしょう。

まず、競合と商圏の分析を進めながら、開業する学習塾の商圏にはどんな顧客層がいるのか、顧客を誰に定めるのか設定します。

そして、設定した顧客のためにはどんなコンセプトで開塾すべきなのかを設定して、集客の戦略を練りましょう。

多様化する学習塾の顧客層を集客するためには、自塾の見込み顧客層に合わせて集客方法を組み合わせることが有効です。

(3)集客に求められるのは集客効果の可視化

多様化する学習塾のニーズに対応するためには、集客効果を可視化した戦略的な運営が欠かせません。

例えば、チラシのポスティングで入塾を促す場合、集客効果はどのように計測することができるでしょうか?

ポスティングを投函した日から1週間後に10人の問い合わせがあったとしても、それがチラシの集客効果によるものなのかはわかりません。

チラシの集客効果を知る簡単な方法は、チラシに加えるちょっとした一工夫です。

例えば、チラシに『問い合わせ時に「○月○日のチラシを見た!」と言えば、無料体験授業時に特製折り畳み傘進呈』と盛り込むことができます。

そうすれば、折り畳み傘を上げた本数(または残り本数)を数えることにより広告効果を測定することができるのです。

#1.さらに踏み込んだABテストでの集客力分析

「ABテスト」という、一段レベルの高い集客データの活用法もあります。

例えば、チラシのベースデザインは変えずに、ターゲット層を変更したキャッチフレーズだけ変更して配布し、1回目と2回目の問い合わせ数の違いを測る方法です。

これが「ABテスト」と言われる集客データの活用法で、より反響が大きかったキャッチフレーズをもとに発行部数を増やして集客効果を上げることができます。

集客効果をあいまいにすることなく、常に数値化して考える習慣をつけることが重要です。

まとめ

この記事では学習塾の起業・開業・資金のすべて、とりわけ集客方法に特化して紹介しました。

開業する学習塾の顧客層やコンセプトにあわせて、効果的な集客方法を複数組み合わせましょう。

  • 集客は掛け算!集客方法の「組み合わせ」を間違えない
  • 集客効果は必ず「見える化」できる仕組みをつくる

学習塾の成功には、第一に授業の質と生徒対応が重要です。

「集客のことでいつも頭が痛い」、「集客が気になって、授業準備や生徒対応に集中できない」なら、学習塾として本末転倒です。

開業前にコンセプトをしっかりと持ち、この記事を参考に、場合によっては集客のプロの手を借りながら、集客までを見通した事業計画をつくりましょう。

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